「PS3値下げ否定せず」

http://www.yomiuri.co.jp/net/news/20070606nt0b.htm

 ソニーの中鉢(ちゅうばち)良治社長=写真=は5日、読売新聞のインタビューに応じ、新型ゲーム機「プレイステーション(PS)3」の製造コスト削減を進め、営業赤字が続いているゲーム事業の2008年度中の黒字化に意欲を示した。


 PS3の販売強化に向けた価格戦略について「競合状態やコストパフォーマンス(性能と比べた値ごろ感)などを総合的に判断する。値下げの可能性は否定しない」と述べ、今後、柔軟に検討していく方針を明らかにした。


 ソニーのゲーム事業は、PS3が重荷となり、06年度に続いて07年度も赤字となる見通しだ。赤字額は約500億円と見込まれている。昨年11月に発売したPS3は、ライバルの任天堂の製品との競争や部品供給の遅れで販売が伸び悩み、06年度の出荷台数は550万台と目標の600万台に届かなかった。


 ソニーは当初予定より2割値下げして1台4万9980円(20ギガ・バイト機種、希望小売価格)で販売しているが、依然、割高感が不振の原因との指摘もある。


 中鉢社長は「(PS3の)主要部品をソニー本体のエレクトロニクス部門で作るなどコストダウンに一部着手した」と述べ、魅力あるソフトの充実も図りながら、ゲームの収益改善を急ぐ考えを強調した。
(2007年6月6日 読売新聞)