PS3反撃のシナリオを聞く

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 次世代ゲーム機の“大本命”とされながら、ライバルの勢いに押され、いまひとつ出遅れ気味の「プレイステーション3」。果たしてPS3は市場を広げることができるのか? ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)バイスプレジデントで、ソフト開発部門のトップでもある桐田富和氏に「反撃」のシナリオを聞いた。



 PS3苦戦の理由として、5万円台という本体価格と、人気ソフトの少なさを挙げる人は多い。桐田氏は「ソフトに関しては、ご指摘の通りです」とあっさり認めつつも、「初代のPSや2代目のPS2のときも同様でしたが、ソフトのラインアップが充実するまでには、どうしても時間がかかるのです」と説明する。
 現在、据置型ゲーム機市場は本体価格2万5000円の任天堂「Wii」が席巻している。そのあおりをPS3が受けているという見方ももっぱらだが…。
 「それも、時間が解決するでしょう。2つのゲーム機は設計コンセプトが違います。私は、PS3ならではの楽しいソフトを提供できれば(劣勢の)状況は変わると確信しています」。桐田氏の表情に、悲観する様子はまったくない。
 というのも、この夏から冬にかけてPS3もようやくソフトが充実してくるからだ。「SCEからは人気シリーズの最新作『みんなのGOLF5』と『ぼくのなつやすみ3』=画面写真=が発売されます。この2作でPS3の面白さを実感していただけると思います」と桐田氏は自信を見せる。
 「ぼくのなつやすみ」シリーズは、1970年代の夏休みを追体験するノスタルジックなゲーム。その“ぼくなつ”がPS3に対応すると、どうなるのだろうか?
 「大人にとって子供時代の夏休みは懐かしさの対象ですが、PS3で実現するのは懐かしさだけではありません。たとえば、(PS3であれば)森を通り抜ける風の気持ちよさが(高精細な)画面から伝わってきます。そんなリアルなゲームをプレーしたことが、2007年の夏の新たな思い出になる。そういうリアルさをPS3は追求したいのです」
 同時に、PS3は今後オンラインサービスにも力を入れていくという。
 「オンラインで遊べるコンテンツを充実させて、ユーザーの皆さんがゲームを試せる機会を増やしたい。それが店舗でのゲームの売り上げにも貢献できればと思っています。とにかく、いろいろなことは“すべてこれから”ですから、ぜひ期待してください」
 期待して待つことにしよう。(2007.05.31紙面掲載)