「PS3の最大の失敗は発売時の品不足」--SCEAのCEOが発言

http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000056025,20362643,00.htm

 PLAYSTATION 3の発売1年目の成績は不調に見える。Sony Computer Entertainment America(SCEA)の社長兼最高経営責任者(CEO)であるJack Tretton氏は、ある1つのことが不調の最も大きな原因だと見ている。最近のMSNBCのインタビューの中で、Tretton氏は発売時の品不足が原因だったと話した。


 「失敗があったことは疑いないと思う」とTretton氏は述べた。「しかし、どんなプラットフォームも1年目で完璧に計画通りに行くと思うような人はいないだろう。私の意見では、われわれの一番の問題は発売時だった。北米だけでもPS3を手に入れたいと思っていた消費者は軽く100万人はいた・・・そしてわれわれはその需要の20万台分しか活かすことができなかった」(Tretton氏)


 Tretton氏はこの品不足をPS3の市場1年目の「最大の失望」と呼んだが、SCEAはこれから教訓を得たという。具体的には、ゲーム機メーカーはゲーム機を発売すると発表する際には、生産力について明言することが不可欠だと同氏は述べる。Tretton氏はまた、PS3の価格の問題についても理解していると話した。


 「われわれは価格に対して敏感に反応する人がいるであろうことは知っていたし、確かにそれが現実に起きたと思う」とTretton氏は話した。「しかし、技術について消費者を教育するという難問が--われわれがこれを過小評価していたかどうかは分からないが、難しい目標として残っている。『どうです、これはいくらで、これを繋げば・・・さあ遊んでください』というような時代は終わってしまった。消費者がどのゲーム機を買うかを判断をする前に知らなければならないことがあり、これは5年、10年、15年前よりもずっと複雑になっている」(Tretton氏)


 MSNBCはまた、ソニーPS3を扱うにあたって尊大だったという批判があることについて指摘し、前述の「どうです、繋いでください」という態度が、この見方に繋がったのではないかと聞いた。


 これに対し、「われわれが消費者に尊大だと考えられていたかどうかは、分からない」とTretton氏は言い、次のように付け加えた。「尊大だという主張は本当の消費者というよりは、報道陣やブロガーからのものだ。(中略)この尊大だという主張は、首位の座にいたということと、失敗しつつあるということを認めようとしないことから来ているのだと思う。そして、メディアに対する訓練を受けたり、マスコミに触れている者は、自説を主張したり自分の失敗について話したりはしないものだ。もしこれが尊大さと解釈されるのであれば、それは取らなくてはならないリスクだと思う」(Tretton氏)