任天堂株価の成長が失速--PS3の台頭が原因か

http://japan.gamespot.com/news/story/0,3800076565,20363395,00.htm

 任天堂はこの2年間、「ニンテンドーDS Lite」と「Wii」という2つのハードウェアで常時売上チャートの上位を取るというサクセスストーリーを演じてきており、同社の株式価値を5倍に押し上げた。このような成長率を維持するのは難しいことだが、Reutersは先週、任天堂の財務的な勢いが減速し始めたと報じた。


 11月には、任天堂の株価は8%下落した。日経平均もやはり下落しているが、同じ期間に5%しか下がっておらず、任天堂の成績を上回っている。任天堂の株価の突然の値下がりのきっかけとなるような出来事は特になかったが、いちよし投資顧問のチーフファンドマネージャーである秋野充成氏はReutersに対し、これは単に投資家が同社の成功に驚かなくなったからだと語った。


 「これまでとの違いは、市場参加者が今では任天堂の潜在力を認識しており、この潜在力が既に株価に織り込み済みだということだ」と秋野氏は述べた。「2005年には、任天堂が現状のような地位に至るとは誰も想像していなかった。」(秋野氏)


 別のファンドマネージャーはこの減速の理由を、競争の激化と全体として芳しくない米国での小売状況が原因だと説明している。


 「PLAYSTATION 3PS3)が敗者の状態から若干回復してきていることから、これまで任天堂の株に流れていた資金の一部がソニーの株に流れている」と、みずほ投信投資顧問ファンドマネージャーである岡本佳久氏は言う。「任天堂の株価がこれ以上上昇するためには、米国での好調な個人消費やクリスマス商戦における任天堂製品の強い売上などの要素が必要となるだろう」(岡本氏)


 12月13日時点での任天堂の株価は、前日から約2%低い6万4700円(577ドル)で終わっている。